自動化コラム
パーツフィーダーの振動原理について
当社では搬送機器の自動化を設計から製作までを一貫して行っています。50年以上の様々な業界における自動化実績を基にした、最適な自動化ラインを提案いたします。
振動とは
振動とは、物体に働く力がつり合って静止する位置を中心として、その位置からずれるとそこへ戻そうとする力を受けて、周期的な往復運動を行うことです。
例として、楽器の弦をはじくと元の状態に戻ろうと左右に揺れながら方向を変え、最終的に元の状態に戻る、といったことが挙げられます。
パーツフィーダーの振動原理
パーツフィーダーでは、上記で解説した振動を利用し、搬送物(ワーク)を供給しますが、振動が元の状態に戻り振動していない状態になるため、そのままでは使用することができません。この振動を維持することで安定的に搬送物を供給することができます。安定的に振動を発生させるために、電磁石を利用します。
図1のように、電磁石と振動体(ボウル)を利用し、引力を断続的に発生させることにより振動体が電磁石へ引き寄せられ、電磁石の引力がなくなれば、板バネの復元力のより元に戻る工程を繰り返して安定的に振動を発生させることができます。
図1 電磁石と金属部品の関係
振動の強さ
電磁石の引力を変更することで、振動の強さに強弱を付けることが可能です。これは、太鼓をたたく強弱で音の大きさが変わるのと似た現象です。電磁石の引力を強くすることで、振動の強さも強くなります。
図2 振動の強さ
また、リズムを変更することで振動の波が変化します。「振動の強さ」と「振動回数(周波数)」の2つを調整することで、振動の性質を変更し、パーツフィーダーが求める振動に調整を行います。
図3 振動の回数
搬送物の重量や形状による振動の設定
パーツフィーダーでは、振動の強さを搬送物の種類に大きく影響を受けます。
重量が軽い食品などの搬送物だと、振動の強さを上げるほど供給姿勢に整列させることが難しくなり、供給能力が落ちてしまいます。そのため、振動の回数(周波数)を上げることで、選別部での振動の強さを抑え、整列させます。
逆に搬送物が重量物の機械部品の場合、振動の回数(周波数)のみを上げても供給能力は上がりません。そのため、振動の強さを上げることで、供給能力を上げます。
パーツフィーダーを始めとした、自動化システムの設計・製作は、
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こちらの記事では、パーツフィーダーの振動原理についてご紹介いたしました。
当社では、搬送物の特性を見極め、振動機の製作並びに、振動の調整、検査を行ってきた実績が数多くございます。
「振動機が老朽化により振動が出にくくなった」、「他社メーカーのパーツフィーダーだけど振動機で問題が起きた」などの問題が発生した際、修理できる場合がありますので、お問合せください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!