自動化コラム
パーツフィーダーのアタッチメントについて
当社では、パーツフィーダーの設計・製作を行っています。こちらの記事ではパーツフィーダーのアタッチメントについてご紹介いたします。
パーツフィーダーのアタッチメントについて
パーツフィーダーは振動を使い、ランダムの姿勢でトラックを登ってくるワーク(製品)を整列(選別)し一つの姿勢に搬送する装置です。
ランダム姿勢のワーク(製品)を選別するため、正姿勢になるかどうかは、確率の問題となります。そのため、選別アタッチメントを正しく製作し、使用する必要があります。
パーツフィーダーのアタッチメントの製作する上でのポイント
製品特性を考慮する
製品の特性に応じて、選別アタッチメントを製作することが重要です。
製品が持つ特性は、生産方法・運搬方法・管理(温度・湿度など含む)方法などの外部要因に加えて、本来製品が持つ形状、重芯位置、材質、製品の状態変化、付着物や複数個になった場合に生じる特性(例:絡みや製品同士の貼り付き)など様々です。
事例として、樹脂製品を整列する設備で湿度が低く、静電気により製品同士が張り付いて傾斜を上らず、能力が発揮できないといったことがあります。
この製品特性を考慮した上で、どの姿勢が、一番自然に無理なくトラックを流れ、整列できるかを合わせて考える必要があります。
選別パターンを決定する
選別を検討するに際し、製品特性に応じて整列するための治具(アタッチメント)製作を行います。予め選別のフローを決定し、また選別するための距離(位相)を想定します。
アタッチメントは役割に応じて一般的に以下の3要素で構成されます。
①粗選別治具
粗選別治具とは、製品を1個体にするためのものです。螺旋を細くしたり重なり製品を除去するためのワイパー(邪魔板)などが、これにあたります。
②本選別治具(複数の場合もあります)
本選別治具とは、製品を正姿勢にするための部品です。
*100%正姿勢にすることは困難な場合が多いために逆姿勢の製品が正姿勢になりやすいように回転させたり、倒したりすることも必要になります。
*センサーやカメラなどを付帯して選別を行う場合もあります。この場合はエアーなども併用して逆姿勢をボウルへ戻すようにします。
③出口シュート部
出口シュート部とは、整列した製品が異姿勢にならないようにするなど、正姿勢を保持搬送する部位です。
キャップ等はここでツイストして天地逆転する等の整列機能を有する場合もあります。ネジなどの部品では、頭を押さえて整列させています。
製品をストックすることが可能かどうかを考える
パーツフィーダーのアタッチメント製作する上で、製品の供給姿勢がランダム姿勢からの選択になることからタクト動作に追従するためには、一定のバッファ(ストック)ができることが必要十分条件となります。
そのため、より安定して供給しやすい姿勢を選択することや特性を無視した排出姿勢を避ける等の選択と機器構成を選定する必要があります。製品起因・外部環境起因による不安定供給が発生することも考えられるので、どこまでアタッチメントに頼るかもライン稼働率に影響します。
例1:円柱状(L/D≧1.2)の製品を立姿勢で供給する。
製品の長さ(=L)公差にバラつきが大きいため、軸芯姿勢で排出し、先端で90度反転(倒立)する等で対応します。
例2:複数列での排出
ボウルからは1列出しにし、機械的に切り出しユニットを設けます。
アタッチメントの表面処理を考える
パーツフィーダーのアタッチメントは、製品に接触するため、材質を考える必要があります。
食品の場合は、異物混入を考慮し、サビが発生しない材質かつ研磨を行います。
金属部品の場合は、摩耗対策として窒化処理を行うといったお客様の設備や環境を確認し、材質と表面処理を決定します。
パーツフィーダーのことなら、当社にお任せください!
こちらの記事では、パーツフィーダーのアタッチメントについてご紹介いたしました。
パーツフィーダー・自動化システム 設計・製作.comを運営するダイソウ工業株式会社FA事業部では、パーツフィーダーを用いた自動化システムを設計・製作しています。また、他社製の修理も可能です。
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